写経

一般的に写経するお経といえば、般若波羅蜜多心経(般若心経)を指します。僅か300字足らずの本文に大乗仏教の心髄が説かれているとされるありがたい経典です。 写経するとき一番大事なことは何かとよく聞かれます。様々な作法もありますが一番大事なことは一…

密教の世界観

即身成仏儀の中に、「六大能生」と出てきます。これは、六大(地、水、火、風、空、識)から世界は生じているという意味です。一神教世界と決定的ちがうところは、六大がこの世界を「創造する」のではなく、この世界は「自然発生的に生じる」としているところ…

線香

よく仏壇などにお供えする線香、棒状のものが一般的ですが、もともとは粉末状のお香でこれに火をつけていました。しかし時代が経って、この粉末状のお香を練り固め棒状にして私たちがよく知る線香が生まれました。 この線香は常に一定の速さで燃えていきます…

盤古

盤古(ばんこ)とは、天地を創造したとされる中国神話にでてくる神様。伝えられるところによると「天地が渾沌として鶏の卵のようであったとき、盤古はその中に生まれた。その後天と地が分かれ、軽くて透き通っているものが登っていって天になり、重くて濁って…

三蔵法師

西遊記などに登場する三蔵法師。この三蔵法師とは三蔵に通じた僧に対する尊称のことです。ではこの三蔵とはどういう意味なのでしょうか。それについて解説していきます。 三蔵とは経・律・論のことです。この三つについて詳しく解説していきます。 ・経:仏…

火神信仰

沖縄県で現在まで続いている信仰の一つに「火神(ヒヌカン)信仰」というものがあり、現在では一般家庭の台所に祀られているのを見ることが出来ます。琉球(沖縄県)では明治頃まで囲炉裏が使われており、不絶火の風習が存在していたため、ここから火神信仰が始…

斗母元君

摩利支天の記事で出てきた斗母について簡単にご説明させていただきます。 斗母元君 岡山寿天宮 斗母(斗姥)は道教の女神であり、日月星辰をおさめ、北斗七星の母とされている道教の女神。北斗星君と同じく、人間の運命を左右し、寿命を管理する神。仏教の影響…

摩利支天

摩利支天の名前を耳にしたことはあると思うのですが、パッと摩利支天をイメージできる方は少ないのではないでしょうか。ここでは摩利支天について簡単にご紹介させていただきます。 摩利支天像 ギメ東洋美術館 摩利支天は仏教の守護神である天部の一柱です。…

愛染明王

密教には愛染明王という尊格がいます。この尊格については情報が少ないため、恥ずかしながら自分のわかる範囲でまとめていきたいと思います。 愛染明王坐像 東京国立博物館蔵 愛染とは執着する心・愛欲にとらわれることを意味します。明王とは、仏法を信じず…